愛媛県農林水産部農産園芸課

南予地域の女性農業者らがジビエ料理にチャレンジ!

 ジビエファイル  2019年11月03日

西予農業者女性組織「マイネット」のメンバーによる「マイネット先進技術研修会」において地域内で捕獲解体されたイノシシ肉を使った「ジビエ料理講習会」が開催されました。

2019年10月17日、西予市保健センターで開催された料理講習会には、マイネットのメンバーと関係機関の職員ら約20名が参加し、地元西予市の獣肉加工処理施設「ししの里せいよ」で処理された精肉(モモ肉やミンチなど)と、柚子、ニラ、里芋、トマトなどの地元の農産物を組み合わせたジビエレシピを、フードコーディネーターの指導のもと調理しました。

 

家庭料理に獣肉を活用することを目的とし、料理上の注意や獣肉ならではの味付けのコツを学びながら、4種類の料理を完成させ、ワンプレートに盛り付けて試食しました。

 

しし寿司(肉巻き寿司)
具材となるいのしし肉は、生姜をきかせて通常の甘辛煮より濃いと感じるぐらいの味付けにする。酢飯に柚子果汁や柚子皮を加える。

しし肉の甘酢あん(酢豚風)
下味をしっかりつけ、ショウガの甘酢漬けを刻んで隠し味にする。

ししニラコロッケ
塩味は濃いめにつけ、スパイスをうまく組み合わせる。

しし肉トマトドライカレーのオープントースト 
ケチャップは使用せず、トマトなど野菜の水分を活かして水は加えない。

日ごろ、捕獲したイノシシ肉をもらう機会が多い参加者も、調理法が分からなかったり、臭みを嫌ったりして、ほとんど利用することはなかったとのことですが、今回適切に解体処理されたイノシシ肉の臭みがないことや、調理のしやすさ、味の良さ等に驚いていました。

意見交換では「次からはもらったイノシシ肉は必ず食べるようにする」といった声が多く、今後も改良を加えながら地域特有のジビエ料理として根付いていけたらという意見も聞かれました。鳥獣害対策は、会員全体が共通課題として認識していたものであり、生態や捕獲について学ぶだけでなく、捕獲後の新たな活用方法について考えるきっかけになりました。

参加者の感想

・イノシシは山を荒らす敵だが、肉を頂いてもうまく活用できなかったがシシ肉は高級品。ワンプレートで提供するなら1,000円目安では安いぐらい。
・シシ肉はにおいがあって、硬いという印象があり苦手意識があったが今日の料理はどれも食べやすく美味しかった。
・おしゃれなフルコースになっていてシシ肉からいろいろな料理ができて驚いた。
・焼くだけ煮るだけがシシ肉調理の中心だったが、他の調理法に驚いた。家でも作ってみたい。
・塊で生の肉をもらってもそのまま冷凍して廃棄することが多い。スライスしたりミンチにしてから冷凍することで解凍しやすくなり、調理がしやすいとわかったのでぜひ活用したい。