えひめ・まつやま産業まつり実行委員会主催のえひめ・まつやま産業まつり「愛媛すごいもの博2022」が11月26日と27日の二日間、松山市城山公園で開催されました。愛媛県内の企業・団体などが各地の伝統工芸品や特産品、産地直送のグルメなどのブースを出店し、200店以上が軒を連ねて、多くの市民県民が来場しました。
愛媛県鳥獣害防止対策推進会議のブースにおいて、今回初めてこのイベントに出店した企業組合愛南ジビエは、愛南町内で捕獲された猪肉を使った料理を販売しました。
初日の「猪のスジ煮(500円)」は用意した50食が完売し、翌日の「猪アバラ煮(3本300円)」も100食分の仕込みがすべて完売となりました。
販売価格はこれまでの催事出店の際の価格を基にしましたが、少しでも沢山の方に「ジビエは美味しいんだ」と思って食べてくれるようになって欲しいとの思いで、低めに設定したとのことです。
使用した原料はスジ肉、アバラ肉ともに約10㎏で、調理した木村みさ子さんによると「スジ肉はゼラチン質が多く、煮込むととても旨味が感じられます。ただ長く加熱するとどうしても肉がバラバラと崩れてしまうので、慎重にかき混ぜながら煮込みました」とのこと。スジ煮はゴボウやこんにゃくなど具沢山で、たっぷりの砂糖と醤油で甘めに味付けされており、ご飯のお供にピッタリの仕上がりでした。
来場者の反応は上々で、ジビエに興味を持つ人が意外に多かったとのこと。
木村さんは「出店者も多いし、うちのブースまでたどり着いてくれるか心配でしたが、ジビエが美味しいことを知っている人や、興味をもってくれている人がすぐに買ってくれて「美味しい」と言って食べてくれるので感激しました」と、手ごたえを感じていました。
若いカップルや主婦層、料理関係者などお客さまは幅広く、「スジ肉は水から煮ると臭みが取れやすい」とか、「煮込んだ肉は炒飯に入れても美味しい」など、家庭での調理のポイントやアイデアなどを伝えることで、身近な食材として大いに興味を持ってもらえたとのことでした。
「鳥獣害に困っているが何か対策はないか」という具体的な相談で来場した方もいたとのことで、こうしたイベントへの出店がさらなる鳥獣害問題を喚起するきっかけとなることを実感し、今後も機会があれば参加したいとのことでした。