愛媛県農林水産部農産園芸課

えひめ地域鳥獣管理専門員の活動/越智麗斗さん・越智今治農業協同組合JAグリーン大西

 ジビエファイル  2022年01月07日

 

令和2年度にえひめ地域鳥獣管理専門員に認定された越智今治農業協同組合JAグリーン大西所属の越智麗斗さんは入組4年の24歳。同じ部署の先輩である田中さんが前年に鳥獣管理専門員になったことで、自身も鳥獣管理専門員を目指すようになったそうですが、当初はこの仕事について少し甘く考えていたそうです

「ワイヤーメッシュ張りの手伝いをしたり、被害調査に同行したりしていましたが、そもそも鳥獣害のことを本質的に理解していなかったのです。実践活動を経験したことで現実に困っている農家さんの役に立つためには具体的にどこを見て、何を学ばないといけないのかを実感させられました。」


「営農指導員として日ごろから農家さんの立場に立ったアドバイスを心がけていますが、被害の調査などに手伝いで伺っていた頃は、何をしたらいいのか鳥獣管理専門員の先輩方に相談しなければわからなかったです。自分が専門員になってからは問題点が自ら判断できるようになり、農家さんに対して迅速な手立てやアドバイスにつなげることができるようになりました。」

経験の浅い若手が熟練の農家さんの指導をすることについて、最初は抵抗があったそうですが今はすっかり慣れたとのこと。
「私たちのような若い指導員は農業の技術や積み重ねた経験に関しては農家さん達には敵いません。だからこそ彼らが知らない鳥獣害に関する新しい情報やケースに応じた最適な提案をすることが求められていると思いますし、自分としてもやりがいにつながっています。」

大西エリアは猿の被害はまだまだ少ないため、講習会などを通じて徹底したイノシシ対策を進めていきたいとのことでした。
営農指導員は常に農家さんとコミュニケーションをとっており、物理的にも精神的にも距離が近い存在です。年間を通じて農家さんそれぞれの栽培スケジュールを把握していることで、作業性を重視した対策時期や手段など、鳥獣管理専門員としてきめの細かい的確なアドバイスが期待できます。