大三島産イノシシ革のレザー工房「Jishac」 | えひめジビエファイル えひめのジビエを知りつくす食べつくすサイト

愛媛県農林水産部農産園芸課

大三島産イノシシ革のレザー工房「Jishac」

 ジビエファイル  2018年01月25日

大三島にある小さな革工房「Jishac(じしゃく)」は、2013年に地域おこし協力隊として移住した重信さんが立ち上げました。カラフルでどことなく温かみのある革小物たち。大三島特産の柑橘をモチーフにした形や色使いが印象的ですが、実はこれらは全て「イノシシ革」で作られたものです。その名も「島シシレザー」。

重信さん(通称:ゴリさん)は、『シシ活場しまなみイノシシ活用隊』の運営メンバーでもあり、着任以来、しまなみ界隈で捕獲されたイノシシの解体作業にあたっています。ひとつひとつの個体をチェックし、精肉していく中で、常に出る「排出皮」に着目し事業化しています。

下処理後、加工処理施設の敷地内に毛皮のまま保存されたレザーの「原料」。食肉同様、いつどのようにして捕れたものなのか、サイズ、雌雄に加え、製品としてどの程度のサイズになるかも記されています。無傷で搬入されることは少ないため、皮の状態についてもランクわけして保管されています。
関東の加工業者へ送り、なめし革として受け取った後、工房で商品化しています。

それらは全て台帳化されており、製品から遡って状態を確認することができます。100%天然素材ゆえ、同じものが二つとないことも大きな特長といえます。厚みや固さだけでなく、捕獲された時期によっても品質は均一ではないからです。

また、捕獲時のわなや停め刺しによる「傷(ダメージ)」があることも、ジビエレザーの特長。傷を避けると牛や豚のような大きな面を取ることが難しくなり、大量生産の原料として考えれば効率が悪くなりますが、丁寧な裁断や管理により、小物以外での活用も十分検討できるといいます。
イノシシ革は想像以上に滑らかでしなやか。柔らかさでいうと、ちょうど牛革と豚革の中間くらいだといいます。

もともとデザイナーだった奥様の瑠依さんが製品のデザインを担当。ジビエレザーならではのナチュラルな風合いを活かしながら、丈夫で扱いやすい質感が喜ばれています。
島シシレザーはなめし工程で人と自然環境に優しい植物タンニンを100%使用しています。つくり手や使い手に優しい、環境保護にも繋がる「エコレザー」は、しまなみイノシシ活用隊の理念にも通じるものがあります。

革に均等に穴を空け、その表裏双方向から一穴一穴に糸を通して縫い上げる、革製品ならではの製法。大量生産の現場では専用のミシンが当たり前ですが、工房では全てが手作業です。

Jishacとは『自分の尺度』。キズやシミ、シワまでも個性として楽しめる”革”という素材と向き合い、”自分の尺度”を探し、表現するためのものづくりを続けると話す重信さん。厄介者を地域資源に変える取り組みに、さらにもう一手間加えたチャレンジは、精肉とは全く別のフィールドが開かれ、地域のさらなる新資源として根付きつつあります。

 

工房の見学をご希望の方は直接連絡ください。
Tel/090-5508-5087(製作担当/重信 瑠依)090-1856-0965(皮革担当/重信 幹広)
Mail/info@jishac.com
Webショップ/https://minne.com/@jishac
Webサイト/http://www.jishac.com
Facebook/https://www.facebook.com/jishac.handicraft/