愛媛県産ジビエを取り扱う飲食店で「えひめジビエ」をテーマにした料理を味わい、その魅力を語り合う『えひめジビエを楽しむ会』。第二回は松山市の『割烹 さゝ紀』で開催されました。
繊細な懐石料理で愛媛県産ジビエを味わえるだけでなく『割烹 さゝ紀』さんならではの日本酒ペアリングも楽しめる食事会ということで、ジビエに興味のある方に加えて日本酒がお好きな方も多く集まりました。
またすでに愛媛県産ジビエをメニューに取り入れている洋食シェフや、これから取り組んでみたいと思っている和食店主などプロの料理人も期待を持って参加してくれました。
この日は通常のコースの一部にジビエを織り込んだ笹田さんの特別コースで、熟練の和の味わいの中に現れる新しいジビエのバリエーションに参加者達は大いに刺激を受けていました。
温かい豆乳仕立ての猪に季節の野菜が心地よく、肉の旨味をしっかりと味わえる仕上がりでした。この一皿には米の旨味が強い十水をぬる燗で合わせていただき、一同大満足でした。
続く前菜にも柔らかく煮た愛南町の鹿が使われました。甘味・酸味・辛味のバランスの良い澄んだ味わいの九平次は女性からの評価が高い組み合わせでした。
鹿肉の治部煮は複雑なスパイスが控えめに効いており、馴染みのある京ひなの味わいとは最高の組み合わせでした。予想を裏切る鹿肉のとろけるような柔らかさに参加者全員が驚いていました。
意表を突いた天婦羅でジビエの新しい味わいを楽しみました。しっかりと下味のついた猪肉にじゃがいもと落花生のソースが絶妙で、秋らしい組み合わせに皆さん大喜びでした。
笹田さんとは長いお付き合いだという生産者の木村さんも、じっくりとジビエコースを味わったのは初めてで、参加者との意見交換もできる充実したひと時だったとのこと。「ジビエと地酒」という窓口も愛媛県産ジビエの普及には重要だと気付かされた貴重な機会となりました。