愛媛県産ジビエを取り扱う飲食店で「えひめジビエ」をテーマにした料理を味わい、その魅力を語り合う『えひめジビエを楽しむ会』。第一回は松山市の『bistroきゅう』で開催されました。
この日は「ジビエを食べるのは初めて」という方を含む7名が集まり、松久シェフがこの日のために特別に考案した『愛南ジビエnight Specialコース』を楽しみました。愛南町からは生産者の木村さんも駆けつけ、バリエーション豊富な料理の数々にとても驚いた様子でした。
参加者が驚いたのはリエット、テリーヌともに全く臭みがなく、濃い旨味だけが感じられるということ。添えられた杏ジャムの風味がアクセントになり、トーストのサクサク加減が食欲を刺激します。
自家製のソーセージは脂のバランスをとるために豚肉とのミックス。弾け出る肉汁がたまらない美味しさです。
参加者全員が絶賛したローズマリーソテー。シンプルな調理に思えて奥が深く、噛むほどに滋味深い味わいが口の中に広がります。アバラ周りの肉の甘味と程よい弾力がジビエの真骨頂とも言えます。ジビエを食べ慣れている参加者も、この愛媛県産ジビエの味わいには感嘆の声をあげていました。bistroきゅうさんでは通常メニューでもこのローズマリーソテーを提供しています。
脂の少ない鹿ロースにたっぷりのじゃがいも衣が旨味とボリュームを加える一皿。鹿肉はしっとりと柔らかく、ほのかなマスタードのソースがとても調和しています。
〆のにゅうめんは参加者の好みで「冷たいスープ」と「温かいスープ」が選べ、とても盛り上がりました。えひめジビエの虜になった参加者の中にはお代わりをして両方楽しむ方もいらっしゃいました。つるりとした喉越しのにゅうめんが、猪バラ肉の旨味を蓄えた上品な中華風スープと良いバランスでした。
生産者の木村さんからは季節ごとの肉質の違いや、山側で捕れる猪と海側で捕れる猪の味の特徴など、興味深い話を聞くことができ、参加者も県産ジビエを取り巻く環境について知る良い機会になったと満足した様子でした。