愛媛県農林水産部農産園芸課

えひめジビエが食べられるお店『中国酒房 やんじぇ』

 ジビエファイル  2022年08月25日

松山市大街道そばでフラリと立ち寄れる「中国酒房やんじぇ」は、いわゆるガッツリ中華ではなく小皿料理とお酒が楽しめる「町中華」スタイルのお店。カウンターで気軽にワインや紹興酒を楽しんだり、伝統的な中華技法のコース料理をじっくり味わうこともできる落ち着いた雰囲気のダイニングバーです。

オーナーシェフの松木さんは10年以上中華料理の道を歩んだ後、沖縄料理のお店でも長く腕を振るったのちに、2020年にやんじぇを開業しました。オープンとコロナによる時短要請が重なるという多難な船出でしたが、いち早く愛媛県の安心飲食店認証制度による認証店となるなど、感染予防対策を徹底した営業を行っています。

中華料理では豚を多用するうえ、台湾料理が原点ともいわれる沖縄料理でも様々な豚を取り扱ってきた経験から、より野性味のある猪肉に興味があったという松木さん。愛媛県産猪肉を使った煮込みや蒸し料理の試作を重ねて商品化しています。

「一般的な豚肉は管理された状態で飼育され、筋肉がなくピンク色の“誰でも食べやすく調理しやすい肉”ですが、一方の猪肉は肉々しい弾力のある文字通り“赤身”の肉でしっかりした本当の肉の味がするなと思いました。」

初めて扱う愛媛県産猪は、豚に比べて脂が少ないのにその脂の味が濃く、獣臭さを全く感じない。また赤身特有の「鉄の味」が感じられず品質がとても良いと非常に高評価でした。「バラ肉のやわらか煮」は豚肉同様の下処理や臭み消しを施しましたが、猪だからといって念入りに行う必要はないと感じるくらい、クセのない仕上がりとなりました。

「アバラの豆鼓蒸し」もベースに使った紹興酒の風味が活かされた上品な味わいで、お客様にも大変好評だったとのこと。

「輸入の冷凍品は解凍すると生臭さが強くてスパイスや調味料が必須ですが、やはり県産ジビエはフレッシュ感があり、手についた肉汁も全く臭くないので味付けや香り付けのバリエーションが増えてありがたいです。」

「ジビエのメニューがあるなら食べてみよう」という好奇心旺盛な常連さんも多く、今後もワインなどとの相性を考えたメニューを展開できればとのことで、「一般的なスーパーでも買えるようになればもっと身近に感じられるのに」とも。
愛媛県産ジビエを気楽な町中華で楽しめることで、さらにその魅力が伝わっていきそうです。

中国酒房 やんじぇ
https://www.instagram.com/china.yanje.matsuyama/

愛媛県松山市二番町3-8-5美川ビル3F
089-950-4433

ランチ/11:30~14:00
ディナー/17:30~23:00
定休日/不定休 予約や営業時間等は上記インスタグラムや電話などで要確認

※愛媛県等の新型コロナウイル感染拡大防止のための時短営業要請による変更の可能性あり