大洲農業指導班では、イノシシの大きな被害を受けている集落を鉄製のワイヤーメッシュで囲い、イノシシの侵入ルートを防ぐ防護柵の効果と問題点を検証しました。
イノシシの侵入により大きな被害を受けている大洲市南久米地区では、防護柵を設置しているものの、強度に問題があったりすき間があったりしてイノシシ、タヌキなどの侵入を許していました。そこで、調査チームは現場確認及び設置したセンサーカメラの映像等により栗・水稲に害を与えているイノシシの侵入ルートを推測し、適正かつより強固な方法で防護柵を設置しました。
防護柵設置後の収穫時期には被害がなかったため、柵を適正に設置すれば被害を軽減できることが確認されました。しかし、その後、柵の中にいるイノシシやタヌキなどの姿がセンサーカメラで確認されたため、全周囲を確認したところ、侵入された形跡を発見。すぐ補修を行いました。また、タヌキは高さ7~8cmのワイヤーメッシュの目合いを難なく通り抜けることも映像で確認されたため、設置後の柵の確認や雑草管理、獣種に応じた対策を追加していくことの重要性を集落に説明しました。
今後、大洲農業指導班では、イノシシの住宅地等への出没も踏まえ、「鳥獣害対策は農業者だけの問題ではない」という意識醸成に取り組むことにしています。
※ 調査チームの調査及びアンケート結果等は、「動画で見る有害獣捕獲マニュアル」で公開中
<調査チームによる検討>
<センサーカメラによる有害獣の行動把握>
<竹を利用した集落柵>
<侵入防止柵の強化指導>
<強化された鉄筋柵>