愛媛県農林水産部農産園芸課

えひめジビエが食べられるお店『和ジビエと日本酒 坂ダイ.ニング』

 ジビエファイル  2018年11月29日

日本料理の名店「高麗橋吉兆」や大阪寿司の老舗「吉野寿司」など名だたる和食店で修行を積んだ坂上大輔さんが、ふるさとである四国中央市三島で始めたお店が「坂ダイ.ニング」です。『和ジビエ』という耳慣れない新ジャンルを掲げての挑戦は、様々な人や素材との出会いがきっかけでした。


子供の頃に見た『料理の鉄人』に憧れて迷わず和食料理人の道を選んだという坂上さん。食通が集う一流店を経て、慣れ親しんだ関西で自分らしい店を持ちたいと準備を進めていたところ、お父様の急逝で2018年春にご実家へ戻ることになりました。
「愛媛の食材のすばらしさを大阪から発信するつもりで様々な素材を探していました。小さい頃から山で採れた野菜や山菜、新鮮な海の幸など、美味しいものに恵まれて育ってきましたが、『日本一のイノシシ肉』が愛媛にあることを知って、これだ!と思ったんです。」


全国のイノシシ肉が競う「第一回日本猪祭り」でグランプリを獲得した大三島のしまなみイノシシ活用隊を訪ね、その実力を確信した坂上さんは、偶然にもジビエ料理の専門家に師事するチャンスを得ます。高知でジビエ普及を推進してきたNook’s kitchen(ヌックスキッチン)の西村直子代表が、ジビエに取り組むプロの料理人を対象とした「ジビエビジネスアカデミー(G-B-A)」を開講するにあたり、モニター受講生として肉の扱い方やメニュー作りのアドバイスが受けられたのです。急ピッチで準備が進み、9月には開店することができたといいます。


長年の修行で得た懐石料理の知識と技法にイノシシ肉や鹿肉を絡ませることは、坂上さんが捉える「ジビエ」という概念を元に考えると、実はとても自然なことでした。
「ジビエを単に害獣の肉と考えるのではなく、山で育ったもの、山で採れるもの、と考えるとその種類は実に豊富です。山菜も野菜も川魚も、地元の山から採れて作られたものは全てジビエ。相性が悪いわけがないんです。」
別子や富郷の自然の中で鮮度のよい美味しいものを食べて育ってきたという坂上さんならではの発想で、地元で採れるもの全てを“和ジビエ”という料理に変え、愛媛の魅力を発信していくことにしたのです。

繊細で丁寧な下ごしらえはもちろん、使い慣れた真昆布や調味料など、一流店仕込の技と素材選びが活きる料理が沢山。無添加味噌やしょうゆ、無農薬栽培米はもちろん、豆乳やこんにゃくなども信頼できる地元のものを厳選して使っています。近隣の生産者から届く季節の野菜や珍しい食材なども、次々とオリジナル「和ジビエ料理」に姿を変えています。どれも「お箸で食べられるジビエ」ばかりです。

地元の常連客はもちろん、出張で訪れるビジネスマンも多いとのこと。厳選した日本酒や焼酎との相性を提案するところも、いわゆるジビエ料理とは一線を画しています。ワインが苦手ならば飲みなれたお酒で楽しめばいい、という坂上さんらしい心遣いです。女性に喜ばれそうな柑橘や甘酒を使ったオリジナルドリンクも豊富にあり、カウンターで酒器を選びながら楽しむこともできます。

「店の前が通学路なんですが、和ジビエという大きな看板をあえて掲げることで、学生さん達に『ジビエって何?』という刷り込みをしたいと考えています。地元の食材のすばらしさを知って欲しいし、愛媛にもジビエ文化があることを身近に感じてもらいたいんです。」
たしかに、愛媛県立三島高等学校の書道の先生にお願いしたという毛筆のロゴが目を惹きます。「同級生に<大輔>という名前が多くて、私は坂上なのであだ名が坂ダイなんです。<坂ダイの店>と言って可愛がってもらえたらいいとおもっています。」
地元を愛し、地元にも愛される、愛媛を代表するジビエ専門店です。

和ジビエと日本酒 坂ダイ.ニング
https://www.facebook.com/sakadining/

愛媛県四国中央市三島宮川2-1-16
090-3700-9099
営業時間/18:00~22:00
定休日/日曜日