愛媛県農林水産部農産園芸課

新商品情報/長距離無料無線「LP-WAVE」を活用した捕獲通知システム

 西予農業指導班  2018年03月09日

 

西予農業指導班では、くくりわなや箱わなの見回り作業の軽減や、かかった動物をいち早く回収するため、わなの作動をスマートフォンなどに知らせるシステムの現地実証に取り組んでいます。

実証中の通信システム「オリワナ通信」(㈱フォレストシ―)は、通信距離に優れた同社独自の長距離無料無線規格「LP-WAVE(エルピーウェイブ)」を用いて、最大約200km以上、中継機を経由すればさらに長距離・広範囲の通信を可能にするとともに、これまでのシステムに比べ大幅に安価な商品として2017年11月に商品化されました。
子機から親機への通知は独自無線(免許不要)で行い、親機はドコモ回線(Wi-Fi対応可)でスマートフォンへ通知します。スマートフォンでは自動的に専用アプリがアラート音とともに起動するので、わなが作動したことがすぐにわかります。(メールでの通知も可能。)

西予市城川町の実証では、親機を設置した西予市役所城川支所から7.5㎞離れた山影の子機も中継機を経由しないで親機と直接つながることが確認されました。
本システムでは、複数のスマートフォンで同じ子機を管理でき、仲間での連携にも役立てられます。また、子機の位置や電池残量、電波状況などもスマートフォンで確認できます。

 

 

<わなの作動と位置を知らせるスマートフォン>
子機の下部にはフックの付いた磁石がくっついており、この磁石が外れることでわなの作動を感知する仕組みになっています。子機は単3電池4本を使用し、約半年間稼動ができるとのこと。
子機と中継機は同じ機器で、スイッチ一つで子機にも中継機にも切り替えられるので、子機の設置位置と電波状況に応じて、柔軟に中継機を配置することが可能です。

 

 

<子機の設置(西予市城川町)>

 


<親機の設置(西予市役所城川支所屋上)>

親機は電源(AC100V)がとれ、ドコモの電波(Wi-Fiでもよいとのこと。)が使える場所に設置します。(子機の電波を受信しやすい野外の高台がよいとのこと。)
今回、西予市城川町では、親機1台、子機5台、中継機1台によるシステムを試用しました。

 

 

西予農業指導班では、引き続きメーカーの協力を得て現地での実証を行い、システムの実用性や効果を確認することにしています。

(商品HP:https://www.foresttosea.co.jp/oriwana)