愛媛県農林水産部農産園芸課

新商品情報/サル専用ネット式捕獲檻を製作

 農林水産部農業園芸課  2018年03月16日

県下におけるサルの生息域は拡大し、農作物被害も甚大になっています。四国中央市土居町天満地区では、四国中央農業指導班が本年度より遠隔監視型捕獲システムによるサルの捕獲実証に取り組んでいます。同地区ではこれまでの6回の捕獲で同地区に生息しているサル約40頭のうち19頭のサルを捕獲するとともに、捕獲上の問題点等がシステムに録画された映像等で徐々に明らかになっていますが、今後、柑橘類の収穫が終わり群れが山間部に移動することや、より寝屋の近くに檻を設置するために、より軽量で機動性のある檻が必要になっていました。

<サルによる柑橘被害>

<遠隔監視型捕獲システムによるサルの捕獲(5回目)>

 

<映像を基にした捕獲技術の検討>

 

今回、愛媛県と県内メーカーが考案したサルの捕獲を専用としたネット式捕獲檻は、骨組みは既存の農業ハウス用部材を利用し、強度のあるネットを檻の周囲に張ることにより、従来のイノシシの捕獲にも兼用していた鉄製檻よりも大幅に軽量化されています。また、既成の量販部材を利用することにより、利用者自らが、檻は敷地の状況に合わせ簡単に現場で加工、組み立てることが可能になっており、より狭い場所への搬入、設置も容易になり作業員2名で約2時間で組み立てることが可能になっています。

<骨組みの組立て>

 

<ネット張り作業>

 

<トリガー部>

 

<ネット式捕獲檻>

県では、サルの被害を受けている地域において、遠隔監視型捕獲システムとネット式捕獲檻によるサルの捕獲実証に順次取り組むことしており、深刻化しているサルによる作物被害防止のため、より効果的な捕獲技術等を検討することとしています。